ガジェットブロガーのシンゴです(@go5shingo)
「長年愛用してきたiPad、ついにサポート終了の対象になってしまった…」 「新しいのを買うのはまだ早い気がするけど、このまま使い続けても大丈夫?」
そんな疑問や不安をお持ちではありませんか?
Apple製品は長く使えるイメージがありますが、残念ながらいつかはOSアップデートやセキュリティサポートが終了する日がやってきます。
しかし、サポートが終了したからといって、即座にiPadがただの文鎮になってしまうわけではありません。
今回は、サポートが終了したiPadを使い続けることのリスク、賢く使い続けるための方法、そしてApple公式のサポート期間やモデル別の目安について解説します。
「サポート終了」とは具体的にどういうこと?

まず、iPadの「サポート終了」が何を意味するのかを正確に理解しましょう。主に以下の2つのサポートが受けられなくなります。
- OSアップデートの提供終了: 新しい機能の追加や、操作性の改善、パフォーマンス向上などを目的としたiPadOSのメジャーアップデートが提供されなくなります。
- セキュリティアップデートの提供終了: これが最も重要な点です。OSや標準アプリに見つかったセキュリティ上の欠陥(脆弱性)を修正するアップデートが提供されなくなります。(※ただし、メジャーアップデート終了後も、しばらく重要なセキュリティ修正が提供される場合もあります)
Apple公式のサポート期間の目安
Appleは、特定のiPadモデルに対するソフトウェア・ハードウェアサポートの期間を明確に「〇年間」と事前に公表しているわけではありません。
しかし、これまでの実績からある程度の目安を知ることはできます。
ソフトウェアサポート (iPadOSアップデート)
- 傾向: 一般的に、iPadは発売から約5年〜7年程度、メジャーなiPadOSアップデートの対象となる傾向があります。
- セキュリティアップデート: メジャーアップデートの対象から外れた後も、さらに1〜2年程度は重要なセキュリティアップデートが提供されることがあります。(例: iOS 12.5.x, iPadOS 15.8.x, 16.7.xなど) これは保証されているわけではありません。
ハードウェアサポート (修理サービス)
- 保証期間: 新品購入後1年間の限定保証。AppleCare+で延長可能。
- 保証期間終了後: 部品在庫がある限り有償修理可能。
- ビンテージ製品: 販売停止から5年以上7年未満。部品在庫次第で修理可能。
- オブソリート製品: 販売停止から7年以上経過。Appleによる一切のハードウェアサービス提供終了。
- 確認方法: Appleのサポートページで確認できます。
主なiPadモデル別・最後のメジャーOSサポート状況(目安)

以下は、過去の主要なiPadモデルがサポートした最後のメジャーiPadOSバージョンと、そのバージョンが最新ではなくなった年(=メジャーアップデート対象外となったタイミング)の目安です。
(2025年4月7日時点の情報)
モデル | 最後のメジャーOS (※1) | メジャーアップデート対象外となったOSリリース時期目安 |
iPad (初代) | iOS 5.1.1 | iOS 6 (2012年) |
iPad 2 | iOS 9.3.5/9.3.6 | iOS 10 (2016年) |
iPad (第3世代) | iOS 9.3.5/9.3.6 | iOS 10 (2016年) |
iPad (第4世代) | iOS 10.3.3/10.3.4 | iOS 11 (2017年) |
iPad (第5世代) | iPadOS 16.x | iPadOS 17 (2023年) |
iPad (第6世代) | iPadOS 17.x | iPadOS 18 (2024年) |
iPad (第7世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad (第8世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad (第9世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad (第10世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad mini (初代) | iOS 9.3.5/9.3.6 | iOS 10 (2016年) |
iPad mini 2 | iOS 12.x | iOS 13 (2019年) |
iPad mini 3 | iOS 12.x | iOS 13 (2019年) |
iPad mini 4 | iPadOS 15.x | iPadOS 16 (2022年) |
iPad mini (第5世代) | iPadOS 17.x | iPadOS 18 (2024年) |
iPad mini (第6世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad Air (初代) | iOS 12.x | iOS 13 (2019年) |
iPad Air 2 | iPadOS 15.x | iPadOS 16 (2022年) |
iPad Air (第3世代) | iPadOS 17.x | iPadOS 18 (2024年) |
iPad Air (第4世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad Air (第5世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad Pro (9.7インチ) | iPadOS 16.x | iPadOS 17 (2023年) |
iPad Pro (12.9インチ 第1世代) | iPadOS 16.x | iPadOS 17 (2023年) |
iPad Pro (10.5インチ) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad Pro (12.9インチ 第2世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad Pro (11インチ 第1世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
iPad Pro (12.9インチ 第3世代) | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
…以降のProモデル | iPadOS 18.x (※2) | (2025年4月時点 サポート継続中) |
※1: x.x.x
の部分は、最終的なマイナーバージョンやセキュリティアップデートの番号を示します。メジャーバージョン(例: iOS 12, iPadOS 16)が重要です。
※2: 2025年4月7日時点で最新のiPadOS 18に対応しているモデル群です。今後のiPadOS 19(仮称)以降でサポート対象外となる可能性があります。
この表を見ると、多くのモデルで発売から5〜7年程度でメジャーOSのサポートが終了している傾向がわかります。
サポート終了したiPadを使い続けるリスク

ソフトウェアサポート(特にセキュリティアップデート)が終了したiPadを使い続けることには、以下のリスクが伴います。
- セキュリティリスクの増大: 最大のリスク。脆弱性が修正されず、ウイルス感染、不正アクセス、情報漏洩の危険性が高まります。
- アプリの互換性問題: 最新OSが必要なアプリは利用不可に。既存アプリも突然使えなくなることがあります。
- 最新機能が利用できない: 新OSの便利な機能は使えません。
- 不具合が修正されない: OSの不具合が放置されます。
それでも使い続けたい!賢い活用法と注意点

リスクを理解した上で、用途を限定し注意点を守れば、しばらく活用できる可能性があります。
活用例
- オフラインでの利用 (電子書籍、メモ、メディアプレイヤー、お絵描きなど)
- 限定的なオンライン利用 (天気確認、レシピ表示など、個人情報は入力しない)
注意点
- 用途を限定する: 金融取引、重要な個人情報入力は絶対に避ける。
- Wi-Fi接続を限定する: 信頼できるネットワークのみ使用。
- アプリの扱いに注意: 新規インストールやアップデート不可になる可能性。
- セキュリティ意識を高める: 不審なサイト・メールに注意。
- 重要なデータは保存しない。
- 定期的なバックアップ。
そろそろ買い替え時?判断のポイント

以下の状況になったら、買い替えを検討しましょう。
- 必須アプリが動作しない。
- セキュリティリスクが許容できない。
- 動作が遅すぎる。
- 新OSの機能が必要。
- 修理ができない(オブソリート製品)。
まとめ
iPadのソフトウェアサポートはモデルにより異なりますが、多くは発売後5〜7年程度でメジャーアップデートが終了します。その後もセキュリティリスクを抱えながら限定的な利用は可能ですが、アプリの互換性問題なども発生します。
ご自身のiPadのモデルとサポート状況を確認し、リスクと利便性を天秤にかけて、今後の使い方や買い替えを検討してみてください。この記事が、その判断の一助となれば幸いです。



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