TP-LinkのWi-Fiルーターを10台以上レビューしている、シンゴです。
テレワークや在宅ワーク、オンライン授業などでネットワークの安定性はもはや必須。
大切になるのがWi-Fiルーターの性能でお金を掛ければ性能は良くなるけど、できるならお金を節約したいところ。
2022年にTP-LinkよりAmazon実売価格7000円代で購入できるIPv6 IPoE対応Wi-FiルーターArcher AX23が発売されました。
エントリー機でありながらWi-Fi6対応やビームフォーミング機能などの高速機能はそのままに価格をグッと抑えたコスパ機でもあります。
兄弟機としてArcher AX20がありますが、過剰な機能を取り除いてよりお求めやすい価格を実現しております。
今回はTP-Link Archer AX23レビューとArcher AX20との違いも解説いたします。
- 価格と性能のバランスが良い
- Wi-Fi6対応で高速通信が可能
- 実測では上位機種と通信速度の差がない
- 簡易NAS機能を使わない方にピッタリ
- 安心の3年保証
- USBポートを使いたい方は注意
- CPUはディアルコアへとスペックダウン
*製品はメーカーより提供を受けております
TP-Link Archer AX23のスペック概要
TP-Link Archer AX23のスペックはこんな感じになっております。
ミドルスペックでありながら、価格はエントリー機並みの価格に抑えられております。
TP-Link Archer AX23のスペック概要はこんな感じ。
規格 | Wi-Fi 6 IEEE 802.11ax/ac/n/a(5GHz) IEEE 802.11ax/n/b/g(2.4GHz) |
---|---|
Wi-Fi速度 | AX1800 5GHz:1201Mbps(802.11ax) 2.4GHz:574Mbps(802.11ax) |
Wi-Fi範囲 | 4LDK
高性能固定アンテナ×4 ビームフォーミング |
Wi-Fi性能 | デュアルバンド 最適なパフォーマンスを得るためにデバイスを異なる帯域へ割り当てますOFDMA 複数のWi-Fi6対応クライアントと同時に通信しますエアタイムフェアネス 帯域の過度な占有を制限することによりネットワーク効率を向上させます4ストリーム デバイスをより多くの帯域幅に接続させます |
動作モード | ルーターモード ブリッジモード(アクセスポイントモード) |
プロセッサー | デュアルコアCPU |
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有線ポート | ギガビットWANポート×1 ギガビットLANポート×4 |
寸法 (W×D×H) | 260.2 × 135.0 × 38.6mm |
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合計1800Mbpsの通信スピード
- 5GHz:1201Mbps(802.11ax)
- 2.4GHz:574Mbps(802.11ax)
Archer AX23はデュアルバンドで2つの通信電波を発信しております。
高速通信に強い5GHz 帯と障害物に強い2.4GHz帯の2つ。
通信速度も充分で例えば一般的な光回線の1Gbps(1000Mbps)の通信速度の性能をフルに発揮できる性能です。
ココに注意
NURO光やauひかりなど一部の超高速通信には不向きです
Wi-Fi6対応
最大通信速度9.6Gbps(理論値)のWi-Fi6通信に対応。
2022年も普及が進んでおりますが、まだこれから主流になるWi-Fi規格になります。
最新のiPhoneやAndroid、パソコン、タブレットなどで高速通信ができる最新の規格です。
最大接続台数は36台
Archer AX23は広範囲に電波を届けることができ、多機器の接続も可能です。
- 戸建て→3階建て
- マンション→4LDK
- 最大接続数→36台
ひとり暮らしはもちろんのこと、家族使用でも全く問題の無いスペックです。
IPoE(IPv6)通信対応
通信各社によって方式や呼び名はさまざまですが、Archer AX23は次世代の通信のlPv6 IPoEに対応しております。
ちなみに各社で呼び名が変わっており、以下のように表現されております。
ココがポイント
- v6プラス(MAP-E)
- transix(DS-Lite)
- フレッツ光ネクスト(IPv6ブリッジ)
従来のPPPoE接続(プロバイダーのIDとパスワードを入力)との違いは以下です。
- PPPoE→ネットワーク終端装置を必ず通過。通信が増えると終端装置が混雑して通信が遅くなる
- IPv6 IPoE(V6プラス)→直接インターネット通信するのでボトルネックになる終端装置を経由しない
休日や夜間のピーク時に通信速度が遅くならないのが大きなメリットです。
OneMesh対応
OneMeshとは、対応ルーターと中継器を1つの接続先にまとめてシームレスな接続環境を構築できる技術です。
従来は中継機と本体で別々のSSIDが必要でしたが、1つのSSIDで接続が保たれます。
電波の届きづらい場所に中継機を使ってさらに広大なネット環境の構築ができます。
ちなみにWi-Fi6対応の中継機としては以下の製品がおすすめです。
スマートコネクト対応
ココがポイント
2つの異なるSSIDを1つのSSIDとして自動切り替えが可能
2つのSSIDとは5GHz帯と2.4GHz帯になります。
従来のWi-FiならそれぞれのSSIDごとにパスワードの切り替えが必要でしたが、スマートコネクトなら1つのパスワードで接続が可能。
繋がりづらい場所などは2.4GHz帯に瞬時に切り替えられるので、便利な機能です。
TP-Link Archer AX23開封レビュー
ここからはTP-Link Archer AX23の開封レビューです。
開けた瞬間に目に入る4本の大型アンテナが目立つのが第一印象です。
本体はメッシュ状になっており、放熱性が良さそうです。
付属品は以下の通りです。
- 本体
- 電源アダプター
- LANケーブル(Cat5e)
LANケーブルの長さは1mで、特に別途購入の必要はありません。
大きさはWi-Fiルーターにしては非常にコンパクトです。
横幅は約26センチで、長方形の弁当箱のような形をしてます。
場所を取らないので机の上やちょっとした台の上に置けるのがメリットです。
寸法 (W×D×H) | 260.2 × 135.0 × 38.6mm |
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4本の大型アンテナは90度まで可動します。
横に倒したり立てたりできますので、アンテナの角度は自在です。
後ろのポート類は充実しております。
- ギガビットWANポート×1
- ギガビットLANポート×4
特に有線ポートが4つありますので、デスクトップPCやゲーム機を繋げたい方におすすめです。
前面のインジゲーターは正常時緑色に光ります。
ランプの状態は左から以下の状態を表しております。
- 電源
- 2.4GHz Wi-Fiランプ
- 5GHz Wi-Fiランプ
- インターネット
- LAN
- WPS
ネットの不具合は外からじゃ分からないので、Wi-Fiルーターで確認できるのは便利です。
ちなみに縦置きにすると省スペースで設置ができます。
幅が約13センチ程度なので、隙間に立て掛けが可能。
注意点として縦置きスタンドを設置しないと倒れてしまいます。
ちなみに縦置きスタンドは別売りとなってます。
TP-Link Archer AX23通信速度レビュー
ここではTP-Link Archer AX23の実際の通信速度をレビューしてます。
回線はソフトバンク光を使用。
一般的なマンションタイプの通信なので多くの方の参考になるかと思います。
iPhone12 Pro(Wi-Fi6)
- ダウンロード→256Mbps
- アップロード→646Mbps
- Ping→5ミリ秒
- ジッター→0.9ミリ秒
最初にWi-Fi6対応のiPhone12 Proから。
平日の夜21時半頃のピークタイムに測定しました。
IPoEのおかげで混みやすい下りのスピードも200Mbpsを超えました。
あまり混まない上りだと爆速でした。
Wi-Fiルーターがネックで速度が遅くなることはありません。
i pad Pro 11(Wi-Fi6)
- ダウンロード→101Mbps
- アップロード→551Mbps
- PING→22ms
次はタブレットの代表機種iPadでの結果です。
下り、上りともに3桁スピードをキープしました。
タブレットでは動画鑑賞する方が多いと思いますが、YouTubeやNetflixの4k動画でも余裕のスピードです。
MacBook Pro16(Wi-Fi5)
- ダウンロード→220Mbps
- アップロード→390Mbps
最後にMacBook Pro16で計測。
ラップトップPCは無線接続と言えば無線接続なので参考になるかと。
ちなみにこの機種はWi-Fi5ですがWi-Fi6とは下位互換性があります。
下位のWi-Fi5規格ではありますが、通信速度は落ちることなく高速でした。
TP-Link Archer AX23とArcher AX20の違い
次は兄弟機種のTP-Link Archer AX23とArcher AX20の比較です。
画像の通り見た目はほぼほぼ一緒です。
しかし性能は若干差が差があり、Archer AX20の方が性能は上です。
ここでは性能の違いについて紹介します。
USB端子があり/なし
ココがポイント
- Archer AX23→USB端子なし
- Archer AX20→USB端子あり
USB端子があることによってHDDやSSDを繋いでの簡易NASが作れます。
外出先からのデータの確認や家族間で写真の共有などが簡単にできます。
NAS機能が欲しい場合にはArcher AX20を選ぶ必要があります。
CPUがクアッドコア/デュアルコア
ココがポイント
- Archer AX23→デュアルコア
- Archer AX20→クアッドコア
Archer AX23とArcher AX20はCPUのコア数が違います。
CP Uのコア数が多いとWi-Fiの接続処理などがよりスムーズになります。
僕の使った環境(8台接続)では体感できませんでしたが、多くの機器を接続するならコア数が多い方がおすすめです。
どちらを選ぶべきか?
ココがポイント
- 値段にこだわる→Archer AX23
- HDDを接続したい→Archer AX20
選び方はこんな感じだと思います。
定価が安いのはArcher AX23ですが、Amazonではたびたび割引があるので価格が逆転することが多いです。
ちょくちょくチェックして安い方を購入するのがおすすめです。
TP-Link Archer AX23を購入するのにおすすめな人
僕が実際に使って感じたTP-Link Archer AX23を購入するのがおすすめな人は以下です。
Wi-Fi6ルーターが欲しい方
Wi-Fi6ルーターが欲しい方にはおすすめです。
つまりほとんどの一般用途での使用には最適解だと思います。
僕が知ってる限り、Wi-Fi6ルーターとしては最安クラスの価格設定。
何年もWi-Fiを使っている方の買い替え候補にピッタリです。
NASを使わない方
NASを使う予定の無い方にもおすすめです。
使わない機能がオミットされているので、その分価格が安くなってるからです。
FPSゲームなどをやらない方
ゲームなどをやらない方にもArcher AX23がおすすめです。
逆にゲームをやる方はゲーミングルーターを素直に購入しましょう。
TP-Link Archer AX23レビューまとめ
以上がArcher AX23のレビューまとめでした。
Wi-Fi6、IPoE対応、OneMesh対応と性能が良いのにお求めやすいWi-Fiルーターです。
NAS機能やあまり体感の無いCPUコア数がオミットされていて、価格ダウンしてるもナイス。
コストを抑えた性能の高いWi-Fiルーターが欲しい方におすすめですよ。
ココがおすすめ
- 価格と性能のバランスが良い
- Wi-Fi6対応で高速通信が可能
- 実測では上位機種と通信速度の差がない
- 簡易NAS機能を使わない方にピッタリ
- 安心の3年保証
ココが微妙
- USBポートを使いたい方は注意
- CPUはディアルコアへとスペックダウン